2019年1月12日土曜日

ノスタルジー。

お正月は中途半端に働いていたので、10日から5連休取得中です。

年末、ラジオを聴いていたら 参拝は自分の生まれ育った地の氏神様に行くと良い と聞いたので 昨日参拝しに行ってきました。

私の生まれ育った町。

東京は墨田区。東向島。家と家との間は狭く、小さな路地がたくさんある いわゆる下町。5歳まで住んでいました。母に電話で「東向島だと氏神様って白鬚神社?」と聞くとそうだよ、と。自分の生まれ育った町の氏神様に参拝に行くと良いんだって、というと「ふうん。もうあのあたりどんなだったか忘れちゃった」と言ってました。

***

電車に乗っていざ東向島へ。

東武線 曳舟線と昔は言っていたと思うんだけど、スカイツリーが出来てからは スカイツリーラインだの 業平橋も駅名が変わってしまって 何だかちょっとなと 思うのですが…。

東向島の駅に設置されてる地図を見る。
白鬚神社は墨田七福神の中のひとつなのでわかりやすく道順も書いてありました。

駅から15分ほど歩いたと思いますが、歩きながら昔ながらの商店街を見つつ やっぱり5歳の記憶だとそんなに覚えてないんだなぁ… ただ、道の狭さや隣家との距離の狭さはなんとなく私の中に残っていて、そうだこんな町だったんだ。と思いながら神社へ向かいました。

平日のお昼前。あまり人も多くなく参拝されてる方もまばら。
5歳の時以来なので何年ぶりの参拝になるんだろう。年齢の事は置いておいて、氏神様にお参りできて良かった。

御朱印もいただいてまいりました。

神社を出て母にさっそく電話。

「今、白鬚神社にいるよ。たぶんこのあたり全然変わってないよ、新しいマンションはちらほら出来てるけど 家との距離がせまいからあまり建て替えとかも難しいのかもしれないね」、と話しつつ 「そういえば うちは銭湯やってたよね?どのへん?」と聞くも 母からは 「駅のほうで駅から近かったよ 駅前にお煎餅屋さんと ラーメン屋さん…たしか蓬莱軒…って名前だったと思ったけど…」とぼんやりした記憶しかない様子。

わからなかったら お年寄りの人がいたら覚えてるかもしれないから 歩いてる人に聞いてみよう、と駅に向かって歩きました。

途中、百花園があったので寄り道。母曰く百花園の脇の公園でよく遊んだそう。(覚えてない)

今の時期はあまり花がないので、季節に咲く花をチェックしてから行くと良いかもしれません。

ぼたんが綺麗。

園内をゆっくり歩く。
ここはとても静かで花は無くても、お散歩するだけで心静かになるかんじ。

たくさんの句碑があって一つずつ、声に出して読んでみました。
自分では句は作れないけど、作ったひとは この短い句の中に伝えたいことをまとめていてすごいなぁ…と思いつつ読む。私だったら説明がまどろっこしくて伝えたい気持ちを5・7・5とかにするの無理だ。


ベンチに座って、目を閉じてると本当に気持ちがよくて癒されます。
鳥の声と葉のゆれる音を聞きながらぼーっとしていました。

帰るまえに売店があったので甘酒を。

優しい甘さで、とても寒かったので温まりました。

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さて、園を出て昔住んでいた家のあった場所を探すのです。駅へと向かう。

駅前にお煎餅屋さん、ある! その近くにラーメン屋さん… ある!しかも蓬莱軒。何だかんだで母の記憶が正しくてちょっとびっくり。
お煎餅やさん、母も買ってたと言ってたので 買って送ってあげようと店内に入る。

お店の中にはたくさんのお煎餅。母曰く、昔は瓶にバラで入ってて 自分で好きなのを取り出して買っていたそう。今は個包装されていました。(時代ですね)

美味しそうだったので目につくまま思わずたくさん買ってしまった。

店員さんは母より上くらいの年齢の方だったので、銭湯の事知ってるかも…と思い 「あの、このあたりに昔 玉ノ湯って銭湯無かったですか…?」と聞く。
「え?銭湯… ああ、あった あったよ。お隣さんは毎日そこに入りに行ってたからね」と。「私、その銭湯だった家の娘なんですけど、今日久しぶりにこのあたりに来て、どのへんだったかな?って思って」というと あらそうなの?あらあらあらまあ…と銭湯のあった場所を教えてくれました。

家のあった場所は思いがけずほんとにすぐそばで、駅の裏にある保育園の真裏。(駅から2~3分程)
今はライオンズマンションが建ってました。

マンションを正面に見て ああ、覚えてる。この感じ。道幅も 少し行くとT字路になってて、その先に車の来る道路… すごく懐かしくて 家の前の道にローセキで絵をたくさん描いて遊んでいたこととか 少しだけ覚えてる記憶が嬉しくなりました。
それと同時に、なんて言ったらいいんだろう、懐かしすぎて切ないような感じ。
少しだけ涙ぐんでしまった。

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今も銭湯だったら後を継いだのに。と思うのですが、当時はあまり家にお風呂のない家もまだあって(今では自宅にお風呂があるのがあたりまえだと思いますが)銭湯はあたりまえのように地域に根付いていたので 私が住んでいたころは 本当にたくさんの銭湯があったようです。今ではそのほとんどが廃業してしまい、経営は難しかったかもしれません。 古き良き昭和の時代… でもひょっとしたら まだそんな町も探したら東京のどこかに残ってるかもしれないなぁ‥と思うくらい 東向島の駅近隣には昭和の昔を色濃く残している街並みを垣間見る事ができました。

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ちょっとノスタルジーに浸りましたが、せっかくなので 駅に隣接する「東武博物館」に寄ることに。

ちょっと寄っただけだったんですが、めちゃくちゃ楽しかったです。ぜひ、行ったことのない人には行ってみてもらいたいくらい。

入り口の切符売り場で200円お支払い。

中に入ると、SLがどーんとお出迎えや


 あまり鉄道に詳しくないので型がよくわからないのですが、ほかにも電気機関車やむかしの車両や ジオラマ、 電車の走る仕組みの解説、昔の貴重な資料や SLショーまで 充実していて まさに鉄道博物館。


車両の中がレトロで可愛いのです。


貨物列車もチョコレート色で可愛い。




このパノラマがすごく細かく出来ていて、時間ごとに空の色も変わっていき、そこを走る電車… 見ていて飽きないです。


2階から見たところ。

この博物館で実は一番楽しかったシュミレーション。

シュミレーションがすごくリアルで実際に運転士になったかのような気分になりました。


土日なんかは子供たちに人気だろうな、と思うので操作に躊躇しますが 今日は平日、そして館内はガラガラ。よし、私もやってみようと 操作してみることに。


操作した電車は川越らへんを走っている車両。

やり方がわからないな…ときょろきょろしていたら、昔運転士をしていて今は引退して博物館で定年後働いているであろうおじさまが そばに来てくれて操作の仕方を教えてくれました。
まず、運行表?の駅間を確認して、(到着までの時刻や速度・距離が記載されている)「今は〇〇駅だから、次の駅までの速度はこれね、はい 今乗客を乗せているからね、はい みんな乗りました、ドアが閉まりますよ、」とぽんぽん進みます。

右手側にあるブレーキをゆるめて、左手側にあるアクセル的なもの(名前を忘れた)を全開にする。そうすると速度がどんどん上がっていって、運行表の速度までいったら アクセルをニュートラルに‥‥ 目の前のリアルなスクリーンは実際運行したときに運転席から見える街並みを映しているので 本当に運転士になったみたい。

駅が近づいてきました。

おじさまが、まだもう少し。 はいここでブレーキ、まだ調整するからね、いったん緩めて‥‥ はいまたブレーキ、目標はあの白いところだからね。と教えてくれてなんとか停車出来ました。 次の人は全然いなかったので、まだ運転してて大丈夫ですよ、とこの後2駅区間ほど運転させてもらって、最後は停車位置2センチのラインまで停車することが出来て、おじさまと二人で拍手して終わりました。

超楽しかった。

そのあと、バスも運転してみました。

一応、車の免許はマニュアル車で持っているのですが、バスなんて運転したことないしなーと思いつつ、運転席に座る。

ハンドルが大きい。

スタートボタンを押してはしる沿線を選びます。

ハンドルを回してても、感覚が全然わからなくてシュミレーションですが 実際だったら轢いているのではないか…と不安になりつつ 目的地まで走りました。

バスの運転は採点されるしくみで、最高点は10,000点みたいですが、私の運転は6,000点ちょっとでした(危ない)

そんなこんなで充実の東武博物館。ぜひまた平日の昼間に行きたい!!

***

帰りしな、スカイツリーに寄って ちょっと小腹が空いていたのでたこ焼きを食べて帰路へ向かいました。

今日はとても充実した一日だった。

たまたま年末に聞いたラジオで生まれ育った町の神社の話を聞いたので行ってみましたが、懐かしい気持ちも、すがすがしい気持ちも、楽しい気持ちも くるくるした一日だった。 またこの町にはぜひ何度も行きたい。今まで引っ越しを何度かしているのでそれぞれの町をたどってみるのも面白いかもしれない。


そんな一日。







2 件のコメント:

  1. いつもながらいいレポートですね。
    行ってみたくなります。

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    1. ちゃたろさま
      こんにちわ。コメントありがとうございます!
      今回はのんびり下町散歩 東向島編でした。実は今日孤独のグルメ(ドラマなのですがご存知ですか?)に東向島の回があって観たのですが、美味しそうなピザ屋さんがあるようで 食べたかった~と少し残念だったので また近々行くかもしれません(笑)
      東向島は昔の下町ですが素敵な町です。

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